ああ、不思議な国、ニッポン
筆者プロフィール VOL.051



 米とはイネの種子のことであり、白色が米であるというのは日本人の常識であるが、外国には黒、紫、赤、茶などいろいろな色素をもつ米が存在している。日本にもかつては茶系統の米があり「赤米」と呼ばれていた。赤米は弥生時代に始まる日本の米の元祖とされていて、無肥料でも育ち旱ばつにも強い。対馬には祭祀用の赤米が今でも作られている。


 イネを日本型(ジャポニカ)と印度型(インディカ)に区別することがある。この区別は夏に似たところもあり明確に区別はできないのだが、米粒の差があり、日本型は短粒で粘性がつよく印度型は長粒で粘り気にとぼしいという分け方は実用的であるために最近は米粒のちがいを示すという使い方をしている。

 イネ栽培の発生地は、かつてインドと考えられたが、近年になって中国の雲南地方が有力視されてきた。これらの地域から東南アジア、北アフリカにまたがって、イネと比較的近い野生植物が二〇余種分布していて、そのうちのどれかから現在の祖先がつくられたと推定される。したがってイネは外国から日本に伝わった。渡来経路は諸説あるが、年代的には縄文後期の説が有力である。



 伝来して以来、イネは常に主作物、米は主食として尊重された。古代より貢祖の中心は米であり、江戸時代には大名の石高などすべて物の価値を米に換算してきたのである。日本で米の生産が消費量をうわまったのは一九六〇年代の後半になってからである。
 “銀シャリ”なんていう言葉はもう死語である。日本での米の調理法は種類にとぼしい。ほとんどは通常の主食としての“ゴハン”である。それにつぐ用途は日本酒の原料である。



 炊きたてのご飯に味噌汁、梅干、ノリ、お新香、焼魚。むむむ、これに勝る朝食があるはずがない、そう思うのは日本人だからなのだろう。あ、納豆がナイ、どうする、どうする。いやはや日本人も大変なのであります。


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