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VOL.050 |

竹というものを考えると実に不思議な植物である。古今集の中にこんな歌がある。
木にもあらず草にもあらぬ竹のよの
はしにわが身はなりぬべらなり
である。草なのか木なのか、という点からいうと草でもいいが木といってもいい、しかし、やっぱり草とも木ともあらゆる点で大きく違っている。竹は竹だと言うべきである。
日本人と竹の関係は古い、縄文時代の遺跡からは竹製の籠や櫛が、弥生時代の遺跡からは漁具や笊や籠が発掘されている。竹は古代から日本人の生活の中に深く係わっていたのだ。
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少し前の時代には身近な竹製品が教えきれない程あった。みじかなものでは笊や籠、箒、熊手、傘、扇子、筆。楽器では尺八、篠笛、武具では竹槍、弓矢、遊び道具では竹馬に竹トンボ。このように竹製品を書きつらねると竹冠の漢字が多く、驚かされる。それだけ多用な竹の製品が使われていたということにほかならない。
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| 竹がこれほどに生活の中に密着し使われたのは素材としての特性にある。割るもの簡単であり、しなやかで弾力性があり容易に曲げたり編んだりと、加工がしやすく耐久性に富み、軽量なのも特性である。 |

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またもうひとつには竹の繁殖力がある。若芽が出てから三ヶ月ほどで立派な竹となる。木のように数十年の成長を待つことなく次々と新しい素材を手に入れることが出来るのだ。
竹の利用は、筍として食用に、皮は防腐効果があるといわれ、おにぎりなどの包装用として使われてきた。 |
それ以外にも建材として、茶の道具としてあらゆる場に単に素材としてだけでなく、“わび”“さび”の世界にまで広く活用されてきたのであり、竹なしでは日本の生活文化を語ることが出来ない程のものなのである。
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“松”“竹”“梅”が目出たいとされているのも竹の持つ生命力によるものなのか、いずれにしても日本文化に“竹”は無視できない。 |

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