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VOL.O43 |

日本の自然や風土は、その建築文化という点においてさまざまな役割を果たしてきた。
一部の地域を除けば、一年を通して温暖であり多湿である。四季は一年を四分して変化し、春の芽吹き、花、夏の深緑、秋の紅葉、冬の雪と折々の自然の姿を見せ、日本人独特のこまやかな季節感や移ろいゆき去るものに対して“あわれ”の美意識などを作り出した。
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このような自然感は建築物に対しても影響を与え、自然空間にいかに融け込んでいくかを考えるようになったのである。温暖多湿の自然環境は日本建築に開放するという構造を選ばせたのである。 |
| 空間を取り囲む壁面や内部を区切る壁面はより簡単に取り外しが可能な形状と発展していった。日本建築の大きな特長である柱と梁で屋根を支える構造は障子や襖といった可動壁を取り外すことで、一部の塗壁部分を残して、柱と屋根にすることもできる。 |

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外国の建築が厚い壁面によって、空間を内内へと覆い込んでゆくものだとすれば、日本のそれは外部へ外部へと開放され、自然空間に溶け込み、自然を取り込もうとしている。
庭に向かって開け放たれた座敷、緑先、開ける景色、借景となる山の連なり、壁を開き取り外すことによって、空間である部屋は見事に自然空間となって呼吸しあうのである。 |
壁と一口に言ってもいろいろある。
土の壁、紙の壁 そんなものが頭に浮かんでくる。木の壁、石の壁 そんなものもある。それらは地域性がある。より簡単に手に入る物を使う事から始まったはずである。
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日本における壁だけを考えても、文化が見えてくる。文化は一朝にして築けるものではない。遠く昔から流れ続けてきたものが構造物となり、壁となって凝縮されているのだ。
土、小石、木、水。あらゆるものと人間が考えだしたものの一つは壁でもあるのだ。 |

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