ああ、不思議な国、ニッポン
筆者プロフィール VOL.O41



 自動車、鉄道、飛行機、それらの利便性は誰もが認めざるをえない。大量にしかも速くというのは何も近代になって考えたものではないはずで、古くからの人類の夢であったはずである。荷物を手にぶら下げる、背負う、には牛右馬の背に、牛車、馬車に積む、人が引く。そんな風にして少しづつ少しづつ歩みを進めてきたはずである。


 最近は考え方として陸の上だけになっているような気がするが、何かを忘れてはいないだろうか、そう、日本だけではなく、世界の大都市、例えばロンドン、パリ、日本では東京、名古屋、京都、大阪に限らず、必ずといっていいほど河川がある。テムズ河、セーヌ河、利根川、木曽川、淀川。

 大小を問わず“河”もしくは“川”がある、それは何を意味するのかというと、河川によって物が運ばれ、人が移動したということなのである。
人類の歴史とは河川によって作られたといっても過言ではないだろう。



 いかに水(河川)を利用するかにかかっていたのか、水から守るのに智恵をしぼったのか、それはヒトと自然の戦いであった。
関東平野を流れる大河「坂東太郎」と呼ばれる利根川、その延長320キロメートル、支流大小285河川ともいう。田畑を潤し、物資や人を運び、江戸(東京)という巨大都市の主水源でもある利根川。それは陸上の道に対して、“水の道”というべき道があった。
 京都の町家にはそれぞれに井戸があった。それほど地下水が豊富な都市である、一方江戸は水道である。神田上水、玉川上水によって都市は成長し、発展してきたのである。
今は水といえば飲むぐらいにしか考えつかないけれど、古来から人も街も水を求めて生きてきた。



 上水、運河、防火用水、産業用水、商売の街である大阪の淀川、京都の近代化をすすめた琵琶湖疎水、昔の話ではない、ほんの少し前のことである。水と戦い、水と共に生き、水を使う、たまには考えてみたいものだ。


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