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VOL.O35 |

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龍あるいは竜といわれる動物は、中国から日本に伝えられた。蛇を神格化したもので、
日本には古くから蛇に対する信仰があり、龍は蛇と重ね合わせられ、人々に崇められるよ
うになったのである。その存在は記紀(古事記・日本書紀)の時代から近代にいたるまで
信じられてきたのである。
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龍の姿に関して中国には「三停九似説」というのがあって、三停というのは龍の身体の
首から肩、肩から腰、腰から尾までの長さが等しいということの意味であり、九似とは龍
の角は鹿で、頭は駝、耳は牛、目は兎または、鬼であり、項は蛇、鱗は鯉、腹は_(蛇に
似た空想上の動物)、手は虎、爪は鷹に似ていることを意味している。
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古来から、龍を描く時にはこの「三停九似説」に則り書かれたという。
十二支にも龍は登場し、辰は竜であり、この辰だけが想像上の動物になっているのが不
思議といえば不思議である。 |

辰(たつ)とは「起つ」という意味で、龍も「登」の音が転化したといわれ、龍は立身
出世の緑起物どもあり、大海や地底に住み、雲雨を自在に支配する力を持つとされた龍は
火伏せ(火災除け)のために寺院の天井画として多く絵師や画家によって描かれている。
すぐれた人物のたとえとしても龍あるいは竜が使われ、独眼竜などはその例であり、天
子様と呼ばれる人に関する物事に冠する語にも使われ竜顔などのように使われた。 |
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竜の雲を得るが如し、とか竜は一寸にして昇天の気あり、などと力強く天に昇る様が見
えるようである。竜虎など力量の伯仲した二人の強者のたとえのも使われる。 |

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俵屋宗達、葛飾北斎、富岡鉄斎、横山大観などなど、日本でも数多くの画家がこの想像
上の動物である龍を描いている、猛々しい龍、おだやかなの、とぼけたの、やさしげなの、
描き手によって表情はさまざまであるが、この龍にあやかって天空を目指していたもので
す。
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協力・中村福助


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