ああ、不思議な国、ニッポン
筆者プロフィール VOL.O28

包むという言葉の語意を辞典で引いてみると、「かこむ」「かくす」「くるむ」「はらむ」「いれる」「ふくむ」「たばねる」「さえぎる」「まとう」「あわせもつ」「人に知らせない」ムなどとなっている。
 包むということを日常生活の中の衣食住にあえてはめて考えてみると実に面白い。


ー物を包むー
荷物ー俵、籠、アミ、手提袋、桶、樽、箱
商品ー風呂敷、紙、箱、衣
現金ー袱紗、札入れ、財布、紙袋
それ以外にも竹の皮、木や笹の葉などがある。

ー人体を包むー
頭部ー手拭、頭巾、鉢巻
胴部ー腹巻、腹当て、襦袢、下着
これ以外には腰巻、褌、手袋、足袋など。

ー空間を包むー
家ー暖簾、襖、垣根、塀
この他にも堤や蚊帳などがある。

一口に包むといっても、実に多種多様である。包むための材料も、布、紙、網、袋、籠、箱、壷、瓶、筒、桶、樽などがあり、包まれるものにも、丸、四角、細長い、平たい、円筒形のものがあり、その材質にも柔軟なもの、固形のもの、粉、粒状のもの、流動性のもの、こわれやすい、貴重なものなどがある。


こうして包むと一言でいうのだが、ある意味では生活の中のほとんどが何かしらで包まれていることにあらためて気付かされる。


日本には風呂敷なる布がある。単に四角い布である。この起源は風呂に入るということから始まっているらしく、衣服を包んでおいて、湯上がりにはその布を強いて衣服を着たという説と、高貴な方が風呂の底に敷いて入浴したという説もあり、いずれにしても風呂が流行した室町時代からのことらしい。





手拭というのも、日本独自のもので、埃よけに工夫したものが発展してさまざまなかぶりかたが広まったらしい。ほんの少し考えただけで包むという日本文化が見えてくる。


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