鶴といえば亀、そんなふうに日本人にとって鶴と亀は対をなして考えられてきた。鶴は千年、亀は万年といわれるように、長寿の目出たさのシンボルともなっている。 松竹梅に鶴亀がそろえばこれはこれ以上の組合せは考えられない、それ程の存在である。
その他、能の番組の中の一つにも「鶴亀」があり、長寿の象徴ともいうべき鶴と亀の舞をまうことによって、迎えた新しい年を祝うということを主題としている作品であり、能の鶴亀から、長唄、常磐津などにも鶴亀は用いられ、祝儀物とされている。江戸のころには、何か良からぬことが起きそうだ、起きた、そんな時には「鶴亀鶴亀」といって、災いからのがれようとするというようなことがあったと言われている。
いずれにしても鶴亀は、おめでたい席にはよく似合うのである。 歴史的に、どのあたりから鶴亀が登場したのかは良くは知らないが、何かをシンボルとしていたいという気持ちの表れであったろう。縁起をかつぐことで世の中の凶からのがれたいという人の心は、今の時代であろうが、何も変わらずにあるような気がしてならない。