かつて、日本家屋を見た外国人は「木と紙の家」と表現した。木造の建物に障子や襖といった紙でできた建具。木と紙は日本の住まいにとって欠かすことのできない大切なものであった。
一世紀の初め、中国で発明された紙漉きの技術は数世紀の後に、朝鮮高句麗、百済を経て日本へ伝わってきた。それから後、例によって日本独自の工夫がなされ、わが国特有の紙(和紙)となったのである。
明治以降、印刷に適した洋紙が導入され、またさまざまな工業製品の発明によって、和紙が活躍する場は年とともに少なくなってしまった。西洋の文化が日本中に一杯になっているこのご時世である。そこで考えてほしい。