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以前から漠然と行ってみたかったモロッコは、頭が痺れるほどのエキゾシズムと異文化の万華鏡のような国でした。
AFのパリ経由でモロッコの玄関口カサブランカへ。民族衣装ジュラバの人とアタッシュケースを持ったビジネスマンが混在している大都市です。
あの有名な映画「カサブランカ」のバーをそっくり再現した「バー・カサブランカ」はハイアットリージェンシーホテルのロビー横にあります。映画のハンフリー・ボガードとイングリット・バーグマンの写真が飾られた店内で、有名な主題歌のピアノ演奏とともにオリジナルカクテルの「カサブランカ」を飲みながら「君の瞳に乾杯!!」なーんてね。 素敵なバーです。ホテルの前のTAXI乗り場は小型車はフィアット、大型TAXIはメルセデスで、ベンツがずらっと並んでいるところは、ちょっと壮観です。
カサブランカのランドマークは「ハッサン2世モスク」。
このモスクはモロッコ最大かつ超豪華で全土から3,300人の職人を動員した全て手作りの芸術品でため息が出るほど美しいモスクです。驚くのはこれだけの施設がたった7年間で完成し、総工費約800億円は全て国民の寄付金(税金含む)によってまかなわれたということ。
ちなみにモロッコの平均月収は約3,000ディルハム(1ディルハムは13円くらい) 宗教のチカラは恐るべし。その信仰心には感嘆します。
フェズはモロッコ最古のイスラム王朝の都です。美しいタイル装飾のブー・ジュルード門をくぐるとそこはもう別世界。
世界遺産に登録されている世界一の迷路「フェズ・エル・バリ」。9世紀のアラビアンナイトの世界にタイムスリップです。
この城壁のなかには30万人が住み、9,500の迷路に14の門と数百のモスクとスーク(商店街)と住宅、学校などがぎっしりと詰まっていて、人がやっと2人通れるかという細い道が迷路のように無数にあり、もちろん車は入れないのでロバやラバが自分の2倍も3倍もの大きな荷物を運ぶ。
メディナを歩いていると「アタンション!!」(アテンションのフランス語です。)とベルを鳴らしながらロバ使い?のおじさんと共に前から後ろからロバと大荷物が頻繁に迫ってきて、その度にわき道に入り、道を譲る。ロバはよく働いてとてもけなげ。
呼びかける売り子たち、礼拝の時を告げるアザーンの声、パンを頭に乗せて歩いている人、走り回る子供たち、もう殆んどカオス状態のメディナをガイドに案内してもらいながら(ガイドなしでは絶対無理。100%迷子保障です。)1日中好奇心全開で歩き回る。モスクの素晴しい装飾、彫刻、芸術的な建物やもちろん買い物も忘れずに。
革製品やアンティークの工芸品や可愛いバブーシュも。
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モロッコのほぼ真ん中、アトラス山脈を背後に控えたエキゾチックな美しい町マラケシュ。
赤い日干しレンガの独特の赤茶で統一された建物に(マラケシュの法律で決められている)ナツメヤシやオリーブの緑が映えて本当に素敵な町並みです。多くのアーティストや作家が滞在したそうで、ちなみにモロッコは20世紀初頭から半ばまでの50年近くフランスの保護国だったので公用語はアラビア語ですが殆んどの人がフランス語を話します。ツーリストも圧倒的にヨーロッパ人が多く、なかでもフランス人がお気に入りの国です。あのデザイナーのイブサンローランもマラケシュに魅せられた1人。彼が運営している「マジョレル庭園」はヨーロッパ風モロッコのイメージでアーティスティックな雰囲気が漂う。
シックな美しい町の中心に大道芸人や音楽家が各地から集まりパフォーマンスを繰り広げることで有名な「ジャマ・エル・フナ広場」があります。
想像を絶するエキサイティングな雰囲気で、へび使いやアクロバットや火吹き男や占い師やわけが分からない人達と屋台で熱気にあふれて圧倒されます。
この広場の奥にもモロッコ最大と言われるスーク(商店街)があり、いろんなものが売られていておみやげを選ぶのには最適。広場とスークを含めたマラケシュのメディナも世界遺産です。
フェズとマラケシュ、イスラムの古都、宮殿や壮麗なモスクや多くの歴史的史跡があり敬虔な祈りが捧げられている一方、エネルギッシュなスークやカオスのようなメディナが共存している不思議な魅力の街。
どこを撮っても絵になるモロッコの魅力はサハラ砂漠に近づくにつれてもっとミステリアスに。
マラケシュから4,000Mのアトラス山脈越え。城壁とメディナの世界からカスバと砂漠とオアシスの世界へ。
先住民ベルベル人の村落と日干しレンガの家。アンモナイトを売るおみやげ屋さんも。
アトラスを越えると別世界。「アラビアのロレンス」の世界です。サハラ砂漠の入り口、ワルザザードからエルフードまでのカスバ(要塞)街道です。
昔はらくだのキャラバンで重要な通商路だったそう。
1000近くののカスバが点在するカスバ街道は映画のロケ地としても有名。「アラビアのロレンス」「シェリタリングスカイ」「ハムナプトラ」「最後の誘惑」「グラディエーター」「スターウオーズ」「グッドバイモロッコ」などなど。
街道沿いの土レンガのカスバは大地と溶け込んでいるように見えて、砂漠に来たって感じ。
そしてオアシス。ナツメヤシやオリーブの緑がほっとする。
サハラ砂漠の日の出を見るために、エルフードのホテルからランドローバで1時間砂漠を走る。まるでパリダカールラリーの世界です。らくだに揺られながら砂丘まで。乗り心地は最高。
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砂漠は広大で静寂で、日の出を見ながらこんなに無の美しい世界は見たことがないほどの深い感動を覚える。
あのサンテグジュべリの「星の王子さま」がはるか彼方の砂漠にポツンと立っているような・・・。
祈り、静謐、喧噪、混沌・・・。私を魅了する全てがあるモロッコ。
たまには頭と心をカラッポにしてその魅力にゆだねちゃいましょう。
異なる文化、日常から離れて・・・。それもスローな旅の醍醐味です。
次回はモロッコのお料理、素晴らしい工芸品やスークや人々のご紹介です。お楽しみに。
モロッコのクスクス、タジンやケバブはちょっとやみつきになりそう。
文/写真撮影:山崎百合子
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