<文・写真 山崎百合子 MIMI代表>


まぼろしのインカ帝国、神々がやどる空中都市「マチュピチュ」、だれがなんのために残したのか謎の「ナスカの地上絵」、不思議、謎のインカ帝国を訪ねて、私のペルーの旅は始まった。
ペルーの首都リマから標高3,400mのインカ帝国の首都クスコまで一飛び。
軽い頭痛はあったもの、そこは日頃からの順応性と体調よりも好奇心が勝る性分で、難なくクリア。クスコはインカ時代の神殿や宮殿の跡に建てられた教会が多く見られる。
ピサロ率いるスペイン軍が侵略、破壊し、黄金を持ち去り、インカの都市、帝国はあっけなく滅びた。
現在は精緻で堅牢で、気が遠くなるほどの美しい石組みと石壁が残されているだけだ。コロンビアからチリまでに及んだ南米最大のインカ帝国が何故、簡単に滅びてしまったのか。
文字を持たなかったインカは何も語らない。
私達は想像し、謎は謎のまま受け入れるしかない。

マチュピチュ

失われた文明、文化。滅亡した都市、帝国、国家に何故、こんなに心惹かれるのか。

マチュピチュに起ってその思いを強くする。山々とジャングルに囲まれた頂きにぽっかりと浮かんでいるように見える空中都市マチュピチュ。

太陽神を信仰し、神に近い山頂に作り上げた謎の都市、スペイン人から逃れるための隠れ家にしたとも言われている。神殿で神に祈り、広場で集い、山の斜面の段々畑で農作業に励み、王女も貴族も市民もインカ帝国の3つの掟「盗むな、怠けるな、嘘をつくな」を守って平和に暮らしていたのだろう。

しかし、ある日、突然に人々はマチュピチュを捨て山をおり、そして何処へか消えて行った・・・静寂と荘厳な滅びゆくものの哀しさと美しさと気高さ・・・。そんなことをマチュピチュで思う。

<初体験の味>
高原列車(これがすごく揺れます。走行中トイレには行かないほうが良いです。)でクスコに戻りスローミュージック決定版、アンデスのフォルクローレのライブを楽しみながらお食事。
このお料理がびっくり。クスコの名物料理「クイ」モルモットの丸焼きです。
うーん、小骨が多いし、決しておいしいとは思えないけど昔の人たちには貴重なたんぱく源だったそう。

もう1つの初体験はアンデスの山に生息するアルパカのお肉「アルパカ・ア・ラ・ブランチャ」これは脂身が少なくヘルシーぽいけど少しクセがあるお味。

そしてペルーを代表するお料理といえば「セビッチェ」。
シーフード、たまねぎ、香辛料、たっぷりのレモン汁でさっぱりとしたお味。太平洋に面したペルーは新鮮な魚介類の宝庫だし、肥沃なアンデスの土地では野菜や果物も豊富。なかなかバラエティ豊かなメニューがたくさんあります。

アルパカ・ア・ラ・ブランチャ
ペルーの代表料理「セビッチェ」
クスコの名物料理「クイ」


<感動の謎の地上絵>
以前から絶対自分の眼で確かめたかったナスカの地上絵を見るために3人乗りのセスナをチャーター。
真っ青な青空のもと、不毛な乾燥地帯に描かれた巨大な鳥やクモや動物たち。
それはまるで大地をカンバスにみたてたいたずら書きのように見える。
映像で見ていたのと同じハチドリがコンドルがクジラがオウムがサルが・・・眼下にそっくりそのままそこにあった。
大きな驚きと感動と興奮で旋廻するセスナに揺られながら、空中からしか見ることが出来ないのに、いったい、だれが?何のために?お決まりの質問が口をつく。
1時間弱のフライトから降り立った瞬間、感激のあまり、ああ生きててよかった、と同行者と固く抱き合う。
しかし、謎の地上絵ナスカも千数百年前に描かれたであろう言われており、地表の小石や砂を取り除いて線が書かれているだけなので、道路建設により消されたり、風化も防ぎようもなく保存の必要性が世界に呼びかけられている。ここにも失われる運命の文化がある。
謎と不思議と悠久のアンデス、インカを訪ねたスローな旅。コンドルが悠々と飛びケーナの音色がこだまするアンデスの山々、民族衣装のインディヘナの人たち、謎のインカ遺跡、地上絵。ここには、思いを馳せる何千年もの過去と見事に融合している現在の営みと自然の佇まいがあった。

文/写真撮影:山崎百合子
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