| そこで、今夜の音楽鍋は、ふだんあまり耳にしないいろいろな音材を集めた「五月の風のア・ラ・カ・ル・ト」仕立です。少しだけ母の日を意識した味付けをしていますのでお楽しみ下さい。では、いつものようにお部屋の灯りはチョット暗めに、音量は少し大きめにしてお付き合い下さい。といっているうちに、音楽鍋からいい匂いが漂い始めましたので蓋を開けましょう。最初は母の日にちなんだ一曲をつまんで見ました。朝田のぼるが歌う“ああ母よ”です・・・・・・。
この一文は、去る5月10日に放送した“ざいつきげんの音楽鍋”という番組のオープニングトークである。ざいつきげんの音楽鍋というのは、1996年に開局された藤沢市にあるコミュニティFM局「レディオ湘南」で開局以来毎週日曜日の夜7時から始まる60分生番組のタイトル。この日で742回目を数え14年目に突入した長寿番組である。音楽鍋とは、ロック・R&B・歌謡曲・ジャズ・ヒップホップ・シャンソンからクラシックまで音楽のジャンルを越えた何でもありの音楽とトーク、時にはゲストを交えた豪勢なプログラムが楽しめるざいつ流の音楽遊び的な番組のネーミングである。
この日の「五月の風のア・ラ・カ・ル・ト」仕立てで楽しんでいただいたのは、エミネムの新曲でクラック ア ボトルはヒップホップ/ロルナ・リムのポ ライライはハワイアン/高橋真梨子の漂流者/KC&ザ サンシャインバンドのブギー マン/コーラスパイスの、あの風を追い越しては、新進のコーラスユニットの新曲/タイムレスのポ メニー ピープルはR&B/尾崎紀世彦の五月のバラは、お母さまへ音楽の贈り物/キザイア・ジョーンズのロング デスタンス ラブ・・など、9種類の新鮮音材に、適度なざいつ流トークをブレンドしながら、鍋の底が見え出したところでエンディングトークとなるのである。
“目に青葉・山ホトトギス・初ガツオ”山口ソドウの詠んだこの江戸時代の俳句には、鎌倉にて・・・という前書きがついています。相模湾に面する鎌倉は、古くはマグロや鰹の有名な漁場だったそうです。朝に揚がった鰹はクール宅急便の原型みたいな、お江戸まで飛脚でぶっ飛び運んで、その日の夜に到着したものを「女房を質に入れても」大金を払って食る・・・というのが江戸っ子気質だったそうです。わたしは近くのスパーすずきやで320円の鰹の土佐造りが今夜のおかずです。さて、そろそろ、音楽鍋の底が見えてきました。美味しい時間はあっという間に過ぎてしまいますね。
※ジングルFi〜ラストの曲Fi〜MC(クロージングトーク)
“木々は緑に輝き、赤いバラは美しく、どれも私たちの為に咲いている。そして、ふと思う、なんて素晴しい世界。どこまでも青い空と、まっ白な雲、光り溢れる日と聖なる夜。そして、ふと思う、なんて素晴しい世界”(この訳詩のナレーションが始まるとラストの一曲が流れ出します)
今夜の最後の一品は、ケニーGとサッチモ爺さんの“この素晴しき世界に”を聴きながら音楽鍋の蓋を閉じます。ではまた来週・・・お粗末さまでした。
このような感じで毎週マイクに向かい愛聴者と鍋を掻き回している。
本稿をお読みいただいて、音楽鍋のお味をほんの少しでも感じていただければ幸いである。ラジオのDJ&音楽遊びは私にとって、ストレス解消はもちろん明日への活力とクリエイティブ感覚の保持に役立っている。広がるリスナーとの輪は老齢DJにとって貴重な財産でもある。身近にある音楽が媒体となり地域の若い世代と垣根を越えた交流を通して元気をもらっていることも嬉しい。リスナーは6歳のお嬢ちゃんから後期高齢者まで幅が広く近年はインターネット上の「サイマルラジオ」で聴くことができるので全国的に音楽鍋の輪が広がることも楽しみのひとつである。 |