VOL.046


豊かな国って世界のうちの5%位しかないというけれど、外国の富裕層は老後はリタイアして郊外の家で暮らそうとか、ヨット持ってクルージングを楽しむとか、レジャーや趣味や文化と結びついていると思うのだけど、それは日本人の持ってる「老後の別荘」みたいなものとはイメージとはちょっと違うよね。
なぜだろう、多くの日本人はリタイア後の自分を活かすことが苦手で、「何をすればいいんだろう?」ってなってしまう気がする。

つまりこういうことだろうか。生きがいを感じることを見出せる人っていうのは少ないんじゃないかと。
“見出したい“というのは多いと思うけどね。したことないことは想像できないからだと思うけど。
ゴルフ位ならちょっとやるんだろうけど、”生きがいを感じること“を見出せない寂しいおじさんが多いんじゃないかと思うんだよ。

でもまだ60歳代なんて本当は心も身体も現役だと俺は思う。
男で言えば、女の子が「良いよ」って言ってくれればデート出来たりもするのに、魅力を出そうとする気持ちがないから、周りがデートの相手として見てくれなくなっちゃうんだと思うんだよ。
何度も言うようだけど、会社退職して社会性がなくなると、個人としての自分の価値みたいなものを認識せざるを得ないようなことが実は結構あったりする。その時、個人としての社会性を持ってこなかったタイプの人は、「俺の存在は何なんだ?」って考えるようになるんだよね。
そのうえ家族から「お父さんどっか行っててよ」なんて言われるのは、一番気の毒だよね。
日本は豊かな国だと思う。特に団塊世代はお金があると思うから、家族や社会からの扱いに不満を思ったりするよりも、先に心が豊かになることをこれからの人生の中に求めた方がいいと思うんだよ。
そうした方が、逆に家族や社会からいいものをもらえる気がするんだよね。
きっと女の子にもモテると思うしね。




海藤春樹(かいとうはるき)

照明デザイナー/都市空間デザイナー
1947年東京生まれ
斬新で独特の才能を駆使して活動分野を広げ、建物全体のライティング、建築デザイン、都市計画、空間デザインなどあらゆるジャンルで活躍。

海藤オフィスWeb Site: http://www.kaito-office.com/