VOL.054

「おとなのよむもの」
【ナビゲーター:けしほんいち】


<たまにはドキュメンタリーを。>
『国家の謀略』

佐藤優/小学館/2007年/1600円/379P




この本は元外務省のインテリジェンス・オフィサー、平たく言えば諜報部員、下世話に言えば大変優秀なスパイだった方の小学館SAPIO連載3年分をまとめたもの。

生々しい中東情勢、日本の終戦秘話などはおもしろすぎますからじっくり読んでいただくとして、ワンブロックだけ要約引用ご紹介。
「チェチェン人、イングーシ人には「血の報復の掟」がある。男の子が生まれ物心つくようになると、両親が7代前までの男系先祖の名前と生まれた場所、死んだ場所と死因について覚えさせる。そして、ご先祖様が誰かに殺された場合、その仇の名前も覚えさせる。そして、チェチェン人、イングーシ人の男子は、仇もしくは仇の7代目までの男系子孫を殺すことが義務づけられている。.......この掟がいまも存在するからチェチェン人、イングーシ人を殺すような愚か者はいない。」

だそうです。他にも、ある国の元首がある国に行って複数の女の人とのベッド写真を撮られ「何かあったら写真をばらまくぞ!」と言われたら、「ありがとう。これは最高のおみやげです。国に帰って愛人とまたハッスルしちゃいまーす!」と言ったとか。

いやはやまたまたおもしろい本を読んじゃった。


[けしほんいち]
ハードカバーを年間150冊は読破するという読み手のプロ。元銀座の広告代理店・イベントプロデューサー。あまりに仕事をしないので3月末日付けをもって退職金を支給され厚生年金基礎年金生活者に。1948年福島県生まれ。茨城大学工学部卒。レビュージャパンhttp://khipu.jp/folder/p241.htmlにて人気のレビュアーでもある。