スペシャルインタビュー

スペシャルインタビュー濱里ユカさん
自分自信が心地よい選択を

山崎:
濱里さんは、スタイリスト界の重鎮として毎日お忙しく活躍されていますが、オフの時などはどのように過ごされているのですか?濱里さんのライフスタイルとか好奇心を寄せている所とかをお聞かせ下さい。
濱里:
フリーのスタイリストになって25年になりますが、そうですね。若いの頃は良くタヒチが好きで行ってました。何も無いというところが好きで、他の国の影響を受けて無くて、南の島って言う感じがすごく好きだったんです。年に2回くらい長期滞在してました。本を何冊か持っていって、本を読んだり水上スキーをしたりして。あと、イタリアも多かったですね。

山崎:
25年ですか、長いですね。
他の仕事をしようと思った事はないのですか?
濱里:
無かったです。スタイリストの仕事って同じ仕事って無いんです。例えばモデルにコートを着せると言ってもそれが、夏なのか秋なのかどんな設定にするのかによって変わってくるので、なので同じでいいって事がありえないんです。最近ではスタイリストの仕事をしながら絵を描いたりしています。

山崎:
絵、素敵ですね。色使いがずこく素敵。描きはじめるきっかけは何かあったんですか?
濱里:
去年の六月にアフガンのチャリティをしたんですが、その時から描き始めたんです。

山崎:
何点出品したんですか?
濱里:
100点です。特注とか合わせると100枚以上ですね。おかげさまで、完売でした。
その後シューズメーカーのダイアナからセーブザチルドレンに寄付をしたいという依頼があったりしたので、その後も80点くらい描いてますね。

山崎:
すごいですね。数カ月の内に200枚近くも描いているんですね。
お話しを伺っていると濱里さんは社会貢献的な活動を数多くされているようですが。
濱里:
私の人生はいつも自分の周囲の方々に助けられているな、ありがたいなと思うんです。だから私自身もできる事で多くの人の役にたてればと思って。昔は身体に障害がある方の入浴の手助けをさせて頂いてました。今パレスチナに里子が4人います。情勢が不安定な場所なので、会いに行くと言う事が難しいんです。状況が許せば会いに行きたいですね。それから、昨年始めたパリダカも実はモロッコの子供達などに寄付をする活動を行なっているので、そういう所も気に入って始めたものだったんです。
優勝したチームはモロッコの貧しい地域に車を寄贈するとか、主催者側が持っている医療チームが子供達を往診して歩いたり。子供たちに玩具をあげたり。

山崎:
帰国後は大変話題になってましたね。女性だけのラリーで日本人として初挑戦だったそうですね。レースには以前から興味があったんですか?
濱里:
きっかけはたまたま見たフィガロの記事にアイシャデガゼルという女性だけが参加するパリダカがあるという記事が乗っていたんです。そこには日本車はエントリーするんですが、日本人ドライバーは参加しないって、それじゃあ出てみようかなって思ったんです。
そこでフランスの知人に問い合わせをしたらあっという間に話しが進みまして参加出来る事になったんですが、自分自身ラリーに対して何も準備が整っていない状態だったので、一年遅れて参加したんです。それが去年かな。車をオートマからマニュアルに買い替えたり、A級ライセンスを取に行ったり。体力作りに励んだり。去年はラリーに備える為に色々と忙しい一年でした。

山崎:
そのラリーはどのような区間を走るのですか?
濱里:
南仏セッツという町から始まって最後はモロッコのマラケッシュまで、全長2500マイル。
それまで一度も砂漠を走った事が無かったので、まあ大抵の方が無いと思いますが。
砂にタイヤをとられて大変なんです。埋まってしまって。
とにかく完走だけを目指してがんばりました。

山崎:
ラリーの間の寝泊まりはどうしてるんですか?
濱里:
テントを積んでいくんです。始めはね、すごいテントがあってそこに泊るんだろうなと想像していたんですが、自分たちで折り畳みのテントを毎回張って寝るんです。これが結構めんどうで。
それから荷物も多いので、車の座席を倒せないんです。そんな中での1週間の生活は結構過酷でした。

山崎:
日常ではあり得ない状態ですね。普段なんでも融通の聞く便利な世の中にいる訳じゃ無いですか。
コンビニで買い物してもおしぼりがついてくるほど日本は至れり尽せりですものね。
濱里:
そうですね。車の後部にはスペアタイヤが2本、食料、水、替えの衣類それだけでもうパンパンなんです。いらないものなんて積んでいないはずなのに物が一杯で。私たちが生きるってこんなに物が入り用なんだなとしみじみ思いました。

山崎:
走るって言う事を体験しただけではなく、自分の感性を磨くような体験も出来たんですね。
しかも雑誌の記事を見てやってみようと思って実行されるところがすごいですよね。
すばらしい。
濱里:
絵のチャリティの時もそうなんですけれど、何かあるときには神様が背中を押してくれているんだなと思いますね。あと周りの人々にはいつも助けて頂いてます。ありがたいなと思っています。
ラリーを通してすごくいい体験をさせて頂いたと思います。来年もまた参戦したいですね。

山崎:
楽しいお話しをありがとうございました。
最後に50代の女性に対してスタイリストとして何かひとこと。
それから今一番したい事をひとことお願いします。
濱里:
そうですね。もっとエレガントでいてほしいですね。
日本人は群れを成して歩いているのって多いじゃ無いですか。まるでそこに自分たちしかいないかのように振る舞っている方々が多い感じがするので、周囲に対する気遣いをもって欲しいですね。
それってファッションがどうこういうまえの基本だと思うんです。
後は自分を知ってお洒落をして欲しいですね。流行がどうのという前に、自分がどうありたいかが大切で、自分自身が心地よい選択ができればいいと思うんです。
今一番したい事は、情勢が許せばパレスチナの子供達に会いに行きたいですね。

山崎:濱里さん本日はお忙しいところありがとうございました。


濱里ルカ(はまさと るか)/スタイリスト

特選ファッションコーディネーターを経てスタイリストとして独立。各界の著名人のスタイリスト、専門学校の講師なども手掛けるトップスタイリスト。2003年、モロッコで開催された女性のみのラリーに参加、見事完走を遂げて話題となる。



濱里ルカさんはその日本人離れした容姿、モデルのような素敵な方です。そして濱里さんのもっとすばらしいところは、その行動力と、好奇心と多忙な時間のなかでも恵まれない方達へ自分が何が出来るか、といつも考え、行動していらっしゃる。
頭が下がります。私も見習わなくては!


山崎百合子